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CUBE 一度入ったら、最後のHSMTのレビュー・感想・評価

CUBE 一度入ったら、最後(2021年製作の映画)
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正直、素材は悪くないと感じました、やりたいことや描きたい話は分かるので、化ける可能性は秘めてた。菅田将暉さんの表情がウリの映画です。

オリジナルには
即死する可能性がある=緊張感が増す、
外部の描写がほぼない=密室の閉塞感が増して、観客へ脱出欲求を共感させる
という前提があって、
本編での台詞を引用すると
「作ってみたなら本来の目的がうしなわれてもとりあえずは使ってみたい、人間はそういう(残酷な面がある)生き物なんだ」
という理不尽な理屈で集められた人に降り注ぐ不条理なデスゲーム…という面白味
そこを日本映画風味にアトラクション化したんだなーという印象でした。
即死トラップはほぼないです、みんな初見で避けたり出来ちゃいますし、なんならトラップが人間ドラマパートが終わるのを待っててくれる。
俳優さんの華麗な避け技を楽しみましょう。顔の損壊だけは免れますから、ファンの方も安心です。


何かにつけて誰かが話し出すと展開がとまる、全員棒立ちでそれを聞いてるから、動きもなく、画面背景の変化もほぼ無いためテンポがめちゃくちゃ悪い。
怪我したら止血するとか、そういう人間的に当たり前の事をするだけでも違ってた気がします。
108分が長く感じました。

個人的に杏さんの立ち位置が非常に好ましくなく、とりあえず女性枠!でも酷い目には遭わせられないから!こういう安全圏です!みたいな、そういう悪い意味で女性らしい加護が付け足されており、その設定に沿うような説得力がある働きはしていません。
というか最後の殴り合いを観測せずに隣の部屋にいるの、どうなのかな…ルンバよりAIがガバガバそう。

化けるポテンシャルはある映画でした。
好きな人は刺さるかもしれないですよ!!
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