イケ

14歳の栞のイケのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
4.4
密着しているとはいえ、ここまでとあるクラスをリアルに見られるとは思っていなかった。
誰もが通る中学校という通過点だからこそ、共感を覚える作品。

見る前はただとあるクラスに密着するだけで面白いのか?と思っていた。
しかし、作品が進んでいくにつれてのめり込み、生徒一人一人が愛しくなっていった。

他に見た人もそうだと思うが、私は自分との中学校時代を思い出して重ね合わせていった。
30人以上の生徒がいれば、誰か1人ぐらいは過去の自分と重ね合わせてしまう、似た子がいるはず。
また、自分だけでなくクラスにこの子に似た子がいたなとか、こんな雰囲気の子いたけどこんなこと考えてたのかもな と妄想が止まらずひたすらに懐かしさが追いかけてきて、楽しい時間だった。

中学生の時期の子供っぽい男子と大人びた女子というのが顕著に表れていている点も面白かった。
砂で◯ん◯んを作ったり、カメラマンに経験人数を聞く感じとか自分の過去に近しくて吹き出してしまった。

あとは、おそらく公立校だからこそのいろんな家庭、性格の人がいる様子が見れたのではないかと考えた。
私自身も公立中学出身なのでわからないが、私立のように家庭環境や学力が公立に比べ同質化しやすい環境であったら、このクラスのような色々混じった環境にはならなかったのでは?と思った。
(あくまで推測に過ぎないが)

本当にこの2年6組が羨ましい。
だって、後から自分たちの中学時代をこんなにも素晴らしい映像で振り返流ことができるから。
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