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14歳の栞のnomoreのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
4.1
14歳に戻りてーー

わちゃわちゃして何でもないことに笑い合えた日々に戻りたい。

学校を卒業してからのどうでもいい質問のひとつにこんなのがありますよね。

「もし戻れるとしたらどの時代に戻りたい?」

小学校?
中学校?
高校?
大学?

皆さんはどの時代ですか?

それぞれの時代のいろんなことが、ぶあっと思い出されますよね。
もうどの時代にも戻りたくない!って人もいますよね。

私はどの時代に戻ってもいいな。
記憶は朧げになっても、どの時代も楽しく友だちと過ごせていたから。

でも、結局、「受験や就活はもうしたくないから戻りたくないわー」
なんて答えになったりしてね。

ドキュメンタリーの35人を観ながら、中学生の14歳もいいなって素直に思えた。

14歳って「感性が完成する」時期って言いますよね(ダジャレではなく)。

14歳の頃に考えてたことや、影響を受けた音楽や芸術なんかは一生自分の中に残っていくといいますよね。

大人未満
(いまも大人の感覚ないけど)

まだ何者でもない
(いまも何者でもないけど)

アイデンティティなんて確立してなかった
(そもそもその言葉知らんかったし)

思春期(もはや死語?)真っ只中
(いまも思春期かもしれない。コワッ)

でも、何にも考えていないようで、いろんなこといろんなこと考えてたんだな。

彼ら一人一人を観ながら思い出していた。

14歳に戻りてーー

戻ったからといって、もっとまともな人間になれる保証はないけれど。
あのわちゃわちゃした教室の中にいたい。

14歳で出会った配偶者にもう一度会いたいから。
(最後におのろけかよ)

いまはもういないから


余談
やっと観ることができて本当によかった。
劇場でしか観ることができない稀少さ。
もう5年前の映像なんだ。
このあとコロナ禍になったのかと思うと、胸が痛くなった。

帰りはエンディング曲のクリープハイプの"栞"をリピートして余韻に浸った。

「ちいかわ」のブックマークvol.3を買ったことも報告しておく(栞つながりってコト⁉︎)
(報告義務まったくなし)

そして、なんか知らんけど、本屋大賞を受賞した『成瀬は天下を取りに行く』の、「成瀬あかり」に無性に会いたくなった。
(成瀬の中学時代にね)
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