とても丁寧なドキュメンタリー
14歳というとても難しい年頃の子供達がインタビューに答え、日常を記録させてくれているだけでも大変なことだなぁと思うが、さらに自分の気持ちを少しずつ、でもだんだんとそれぞれが自分の心の向き合い素直な言葉を紡ぐのは、どれだけの時間を費やし、信頼を得たのだろうか。
ひとつのクラス全体で見ると「明るい」とか「元気がいい」とか印象があるだろう。
でもその集団は個々の子供達が作っていて、それぞれ違う。この2年6組はとても元気があり、雰囲気も悪くないし、球技大会でまとまって良い成績をおさめたりしている。
それでもみんなが同じように感じているわけじゃないし、温度差もあるし、距離感も色々だ。
なにより胸を打つのは、14歳の純粋さと優しさ、それと自分自身や、友人へ真摯に向き合う姿だ。このクラスが特別なのではない。子供から大人になるこの瞬間、皆が通るこの瞬間の生きづらさや不器用さや自分自身の扱いづらさ諸々を抱えながら、純粋に真剣に日々を生きる子供達の姿は眩しい。
14歳は遥か昔になってしまって、すぐには思い出せないけれど、昔の14歳も今と変わらず一生懸命に日々を生きていたことを、映画を見終わった後少し思い出した。
