ゆずる

14歳の栞のゆずるのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
3.8
やっと見れた!ずっと見たかった
普通の中学校の普通のクラスの生徒、30人以上1人ずつに同じくらいの時間を割いてインタビューしたドキュメンタリー。
ただそれだけ。事件が特に起きる訳でもない。
ただ密着度がすごくて、プライベートや家での様子まで押さえてるため赤の他人の中学生たちがまるで知り合いの子のように思えてくる。
ここまでの密着取材を許した学校、御家族、すごいなあ!!

お調子者だけどクラスのみんなが仲良くなれるよう常に考えてる子、
学校では大人しいけど習い事では人が変わったように才能を発揮する子、
こっそり付き合ってる子達、
いつからか学校に来なくなったあの子。

この映画のコピー通り、確かに学生時代一言も話さなかった子達ももちろん腹の中ではいろいろ考え、いろんなドラマがあったはずで、卒業以来忘れてた人たちの顔が脳裏に過ぎった。

ただ、中学生って容姿も中身もこんなに子供っぽいのか!?
あの頃って自分たちのことをいっぱしの大人だと思い込んでて、子供扱いしてくる大人のことがうっとおしかったけども、うん、こりゃ子供以外の何物でもないわ。

あとはところどころ、中学生の頃の自分と重なる部分を持ってる子達がいて、他人とは思えぬ恥ずかしさで直視できないところがあった。これぞ共感性羞恥ってやつ。

みずみずしい映画だった。
ゆずる

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