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Arc アークのchamaのレビュー・感想・評価

Arc アーク(2021年製作の映画)
3.0
You Tubeの広告で見たプラスティネーションが施された人体に惹かれて観に行った。写真的な素敵なカットが多くて良かった。いわゆる洗練された生活というか、小道具に拘ってるんだろうなあと思った。
作中、寺山紀彦さんのcrust of polygonが出てきた。オッと思ったら、造形コンセプトデザイン(合ってるかな?)で参加されてた模様。crust of polygonはめちゃくちゃ好きな作品で、広告見てこの映画に惹かれたのも納得した。

細かい部分はかなり気になるところが多かった。プランティネーション依頼者とか、天音の庭の入居者、不老不死発表のパーティーのエキストラ。2100年代で、今とほぼ変わらない生活感・景色、資料が紙。場面や時間経過が急速。

限りある人間と限りない人間を対比して描くことで、その関係性をカモフラージュしていたのは見事だと思った。

「すべてを手に入れた人間が次に望むものは死だ」というのは、過去の私の言葉だが、すべてを手に入れずとも、いや、すべてを定義するために、死が必要なのかもしれない。
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