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PASSING -白い黒人-のKotaのレビュー・感想・評価

PASSING -白い黒人-(2021年製作の映画)
3.6
“誰もが偽って生きている。”

20年代黒人差別が蔓延るNYで、黒人のイレーネはかつての友人クレアと再会する。彼女は肌の色を白く変えていて、白人として結婚し生きていた。彼女の存在は徐々にイレーネの日常に影響を与えていく…。

白黒つけられない事を白黒で描く。モノクロの画面だからこそ最早肌の色の違いなどあまりわからず、それでもなお肌の色で人を判断する事が滑稽に映る。白い雪にたたずむ黒いドレスは最早皮肉でしかない。鏡を使って嫉妬を表すカットは至極で3回観た。初の監督を務めたレベッカ・ホールは肌は白いながらアフリカンアメリカンの血を引いており、「肌の色によって私が経験出来なかった事象」と語っている。
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