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「PASSING -白い黒人-」に投稿された感想・評価

Taroboy

Taroboyの感想・評価

3.4

このレビューはネタバレを含みます



人種差別が社会に根深く蔓延る1920年代ニューヨークが舞台の作品。


終始モノクロで描かれる今作は不要な要素(色)を取り除き、白と黒その2色でテーマと向き合っていく構造。

同じ黒人でありながらも白い肌を持つクレアは白人として、アイリーンは黒人として暮らしていたが、人生が偶然にも再び重なった事でお互いがお互いの存在を意識し始め、2人のコンプレックスはより深くなっていく。

クレアは白人のふりをして生きる事への違和感。黒人らしい暮らしへの憧れ。
そこから来る孤独感。寂しさ。

アイリーンはクレアに対して白人のように堂々と振る舞える事への羨ましさに重ね、夫や子供たちがクレアに心を奪われていく事への嫉妬。クレアが現れたことにより生活が一変し乱される心。それによるストレス。

差別社会という時代が故の苦悩の中で揉まれながらも本当の幸せを求めようとした2人の物語。

それぞれが本当で居られる場所。

黒人のパーティーで燥ぐクレア。
そのパーティーで白人のヒューと饒舌になって語らうアイリーン。

黒人との関わり。白人との繋がり。
線引きの曖昧さが映画のモノクロを淡くさせている様な気がする。
モノクロ、というのがこれだけ意味がある
と感じたのは初めて。

風のように現れて
去っていったクレア。

否定していた自分に向き合うことは
他人をも巻き込むほどの

何が幸せなのか
いってみないとわからない先

ラストまで謎めいたまま
Emiii

Emiiiの感想・評価

3.0
1920年代、NY。
帽子を深く被り、白人のような女性がショッピングをしている。
ある日、ところどころに白人の客がいるレストランに入る。
視線の先である女性と目が合う。どこか懐かしさが残る女性だが、彼女は注目されないようすぐに視線をずらす。
するとその女性がやってきて―――。

彼女は10年以上会っていない友人のクレアだった。
しかしクレアは完全に白人の様子。
彼女は白人の夫がおり、その夫の仕事の関係でシカゴに住んでいるがNYを訪れたのだという。
その日はすぐに別れたが、後日にクレアから手紙が届いて―――。


作品のテーマを利用してモノクロ映像にしたのは上手いと思ったが、それがわかりにくさを誘発していたとも思う。
クレアの夫が目の前に現れたとき、アイリーンが白人の格好なのか黒人として振る舞っているのかわからなかった。
だからそのときの登場人物の反応も意味不明。

結末の意味もよくわからなかった……。
ポチ

ポチの感想・評価

3.5
白人として街でお買い物……
家族の為に必要なことかもしれないが、ソレでも彼女にはドキドキの行動!!
だけど、旧友クレアは一時装うどころか白人として結婚すらしていた( º言º)💦
差別的な男との幸せそうな姿に、関わりたくないとさえ思ったのに……

クレアは自分を知る彼女との繋がりを持とうとする。。。

彼女との再開でそれぞれの立場と生き方に歪みが生まれたのかもしれないが……
作品自体が白黒である事で、結局は肌の色の問題と言うよりはそれぞれの生き方に嫉妬してしまった事での悲劇だと思えてならなかった( ・᷄д・᷅ )💦
……ラストも辛いなぁ。。。
餅

餅の感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

まず先に言っておきたいのは
最後の主人公の行動は嫉妬とも違う!

最後、主人公がクレアを突き落とすのは
単に嫉妬というよりも、白人の手によって黒人として命を絶たれるよりも、彼女が白人のままに死なせてあげたような主人公の計らいのように思えてきた。

最後が「真っ白」の雪がしんしんと積もっていくシーンがとても切なかった
1920年台を舞台に黒人ながら白い肌で生まれたクレアとアイリーン、アイリーンは普通に黒人の夫と家庭を持ったが再会したクレアは白人に装い白人の夫を持つも妊娠し腹の中の子供の肌次第ではいつまで隠し通せるかわからない状況に追い込まれていく映画
雪が降っていくラストシーンやパートが変わるごとに画面が全面真っ白に包まれるのが二人の肌を表す皮肉めいたところもあってとても良かった
クレアの夫ジョンが登場してすぐ黒人を嫌いではなく憎いと強調したり肌が濃くなるクレアを見てニグという不快なあだ名をつけられクレア自身もなにも言い返せず孤立しているところがこの作品の言いたかった全てだと思う
WB

WBの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

やっぱり難しい。
大学で原作読み込んだから映画化嬉しかったんだけど映像で見ても難しい。
夫のクレアへの浮気を疑って嫉妬したり、アイリーン自身も最初は反発してたのにクレアに惹かれたり、クレアと関わる中での心理描写がすごい。
白黒で表現してるのは良いアイディアだと思った。ジャズも良い。
最後の落下シーンはあのように表現するのかと感心した。
難しいけどPassing という生き方を初めて知れた作品なので、教養として見て損はない映画かも。
白黒の画面で肌の色が濃淡意外わからないという映像は、すごいセンスの良いアイデア。モノクロスタンダードサイズの画面はクラシックな雰囲気がとっても素敵だ。

ルーツが黒人だけど肌が白い人もいて、そんな人はパッシング=白人になりすますことができる。それでも黒人として暮らすアイリーンと、白人になりすますクレアがどこまでも対照的。

肌の色、人種の違いなんてその程度のものとも言えるし、その程度の違いでこれほど人生が変わってしまうものとも言え、興味深い示唆に富む。
自分達を定義づけるのは何だろう?肌の色?遺伝子?所属するコミュニティ?自分の意思?など考えさせられてしまう。

アイリーンはクレアの振る舞いを見て不快な思いを募らせていくのだけど、彼女が白人だったら同じような思いはしなかっただろう。意識的に選択したかどうかは不明だが、黒人としてアイリーンは暮らしている。その平和な暮らしを破壊する異分子としてのクレア。自分にも違う道があったのかも?と思わされてしまう、こういう存在は本当にやっかいだ。
ストーリーはベタだけど、
転換のジャズと、カメラワークが素敵
りん

りんの感想・評価

4.0
白人のふりをして白人と結婚して何不自由なく暮らしているが、結局黒人社会に戻りたくなっているクレアのことを、人種の壁を感じるアイリーンがどう思っているのかがひしひしと伝わってきた。

クレアみたいなタイプの女性とは正直友達になりたくないな…。
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