『ホットギミック ガールミーツボーイ』や『ジオラマボーイ パノラマガール』的なものをちょっとは期待していたが…
冒頭のダンスシーンから少し嫌な予感はしていたけれど、うーんなんかMV的というか、なんというか。
思春期をとりまく環境も描けてなければ、思春期の光あるいは陰も十分ではなかったように感じる。何を見せ場としたくて、何を描きたかったかが冒頭に言及したニ作と比較しても決定的に分かりづらかった。
また、『ホットギミック』ではラブホテルのシーンやコンドームが映り込んだりという形で性を描き、『ジオラマボーイ〜』では直接的な描写はしないという形で描いていたが、その面で見ても本作は脱がないことが不自然すぎる中途半端な描写に終わっていたように思う。三島監督の『Red』のセックスシーンと同じ残念さ。あの形で愛撫描写を撮るくらいなら、全くカットしてしまったほうがまだ不自然さがないとすら思ってしまう。
最後のたとえの父親のシーンもよくわからない。やばいやつ臭がプンプンするやつの近くにご丁寧に包丁まで用意されていたのに、女子高生が一発ぶん殴っただけで終わるような奴とは思えなかった。
ただ、やっぱり山田杏奈はずっとみていられる。