タイミング逃して観れなかったのを、ようやく。圧巻の山田杏奈と芋生悠。この山田杏奈を観てしまったら、好演していた #彼女がすきなものは も見劣りしたかもしれないので、この順番で良かった。綿矢りさ原作も濃いのだろうけど、濃縮せず無言の視線や表情で描き切った首藤凛監督、凄い。
百合とは違うのだろうが、性愛ともシスターフッドとも違う、BL的な関係性としての女性同士を描いてる点は新鮮で、ベッドシーンも厭わない演出に応えた2人の役者魂には感服しかない。2人とも、今まで観てきたどの役とも違うのにも驚かされた。あの若さで、どんな人生を経験したら、あんな顔できるのよ。
常に暴力や死の匂いをさせながらも、決定的なことは描かず、攻撃的でない緊張感を抱かせ続けるバランス感覚も、首藤凛監督は見事だった。それぞれ片親を演じた板谷由夏、田中美佐子、萩原聖人も素晴らしかった。そして、オープニングのダンスに、見事なあいみょん歌唱と、どんだけなのか、山田杏奈。
#彼女がすきなものは を観たタイミングで買っていた鶴岡慧子監督『過ぐる日のやまねこ』（こちらも大好きな一作）DVD収録の短編『焦がれる鼓動』を。山田杏奈出演作で、主演が何と #ひらいて で親友役を演じた鈴木美羽！1人の男子を挟んだ2人の女子の関係という設定も共通する。粋なキャスティング。
