岩嵜修平さんの映画レビュー・感想・評価

岩嵜修平

岩嵜修平

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すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

3.6

やっぱりフランソワ・オゾンは合わない…。『Summer of 85』×『さざなみ』みたいな話へのソフィー・マルソーとアンドレ・デュソリエとシャーロット・ランプリングの配役は見事だけど、現代フランス映画>>続きを読む

金の国 水の国(2023年製作の映画)

3.9

驚くほど良かった。原作好きだけど、あまりアニメ化には期待して無かった中で、全てが想像を上回って来た。アニメ好きだけでなく映画好きが語るべき、今、世界に誇るべき日本映画なのでは。浜辺美波も賀来賢人も声の>>続きを読む

あつい胸さわぎ(2023年製作の映画)

3.4

製作自体に意義がある映画であることは前提として、あまりに総花的で牧歌的過ぎないか…。若年性乳がんを抱える人を描くだけでも、相当に注意が必要と思える中、雇用差別や救命措置からの婦女暴行容疑、未成年との性>>続きを読む

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.6

原恵一監督×辻村深月さんティーチイン付で鑑賞。原監督の過去作でも脚本と音楽が合わずハマれていなかったのが本作でも…。オチについては、紅茶の所で序盤から何となく分かってはいたものの、終盤の五月雨メモリー>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.9

流石の『スリー・ビルボード』マーティン・マクドナー。退屈な男"の日常が淡々と描かれる中で、彼の親友の一つの決断により、ジワジワと日常が壊れていく。一つ一つの台詞から巡らされる思考の連続。静かな映画だが>>続きを読む

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.6

ロバート・エガースの次なる一手が、奇しくもデヴィット・ロウリーの『グリーン・ナイト』と同じく、シェイクスピア作品(むしろ、こちらが原作と言えるようだが)のような古典作品になったのはA24の狙いか。物語>>続きを読む

そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.7

三浦大輔バイアスがかかって、どんな酷い展開になるのかと思ってた(監督的にも狙ってると思う)分、拍子抜け感は有ったけど、彼ほどでは無いにせよ逃げ続ける人生を送って来た1人として、ウッと来るところは有った>>続きを読む

エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

3.4

Filmarksでの高評価を見たので、期待しちゃったけど、映画としてダメじゃないか?多分、同じ脚本と予算を渡して大学生に撮らせた方が上手く撮るというか、演出も編集も褒められるポイントがほぼ無くて、本作>>続きを読む

JUNG_E ジョンイ(2022年製作の映画)

3.3

ヨン・サンホ監督に好きな作品を作らせると、やはり、この手のゲームやアニメぽいSFに人間味を塗した感じになるのね。『トップガン2』ジョセフ・コシンスキーや『チャッピー』ニール・プロンカンプ同様、ちゃんと>>続きを読む

モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

3.8

勿論、皆さん観てるだろうけど映画好きは必見でしょう。エンリオ・モリコーネ無くして、ジョン・ウィリアムズもハンス・ジマーも無かった。タランティーノ映画も。僕らが素晴らしい映画音楽を堪能し、観終わった後も>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.8

MeToo運動が社会現象になるまでの女性たちの命懸けの奮闘。報道メディアかくあるべきを体現するNYタイムズの記者たち。命の危険や膨大な訴訟リスクを負いながら証言することを選んだ被害者たち。ワイン野郎や>>続きを読む

イチケイのカラス(2023年製作の映画)

3.8

#エルピス で #ガンニバル で #すずめの戸締まり だった…!実写ドラマの映画化としては傑作と言って良いのではなかろうか。しっかりドラマファンを楽しませつつ、映画単独でポリティカルサスペンス、リー>>続きを読む

とおいらいめい(2022年製作の映画)

3.5

ルックはミニシアター級、「ドントルックアップ」的設定と「メッセージ」的テーマを「PLAN75」的社会派映画として作りつつ、瀬戸内の美しい風景も楽しめる観光映画になっている。髙石あかり、吹越ともみ、田中>>続きを読む

明ける夜に(2022年製作の映画)

3.5

とある1日に偶々、交差した人々の群像劇という点では今泉力哉監督作を想起したが、不条理さも盛り込んだ展開には独自性も。夜、歩くシーンや海辺のシーンなど好きな描写は多々あれど、ラストのカタルシスは無く。も>>続きを読む

ミューズは溺れない(2021年製作の映画)

3.7

『ミューズは溺れない』TAMA NEW WAVE コンペティションと田辺・弁慶映画祭のグランプリも納得。普通に上演して人が入ると思う。主演の上原実矩をはじめ、若杉凩、森田想の『アイスと雨音』コンビ含め>>続きを読む

よだかの片想い(2022年製作の映画)

3.7

良作。顔にアザを持つことについて、社会からの視線(態度)と自意識の折り合いをどう付けていくか、そこにおける身近な人からの愛の存在の大きさと難しさをエンタメ性もあるラブストーリーとして描くという点で、『>>続きを読む

アテナ(2022年製作の映画)

3.6

観たけど、確かに『暴力をめぐる対話』『レ・ミゼラブル』(と個人的には『ガガーリン』)を観ておいて良かった。IMAX仕様の冒頭しかり、映像は凄まじかったけど、単に面白かったなどと他人事に出来ない。遠くな>>続きを読む

ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.7

あまりロック様に思い入れがないので、DCのハズレかと思いスルーしてたけど、めちゃくちゃシャザム案件じゃん!しかもガン版スースクにもつながるし、DC本流のスーパーマンまで!がっつりアメコミ映画だし、ちゃ>>続きを読む

ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY(2022年製作の映画)

3.6

ホイットニーの生声を、映画館の音響で聴けるだけで、2千円の価値はある。誰にも真似できない、あの声そのものが、ナオミ・アッキーの見事なリップシンクと感情の乗せ方で体感できる。ドキュメンタリーで知ってる面>>続きを読む

ハッピーニューイヤー(2021年製作の映画)

2.5

今年のワースト級。なんだ、韓国にも全然クソ映画あるじゃないか。ペラッペラの人物たちの、あるあるな関係性を、使い古された手法でバラバラに見せて、つなげる意志さえ無い。無駄に長いし、展開も序盤から想像でき>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.6

序盤1時間は寝かけたが、後半2時間の海中体験は大満足。最後はベタベタで分かりやすい展開ながら泣かされた。ワカンダに比べても粗が多い作品だし現実に照らすとどうかとは思うが、キャメロンが生み出したかった世>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

ボクシングも聾も、あくまでケイコという人の生活を描くための要素に過ぎず、多くの映画のように、殊更に力を入れてないように見える(勿論、とてつもない準備をされてるようだが…)のが良かった。時代がコロナ禍の>>続きを読む

そばかす(2022年製作の映画)

3.9

素晴らしかった!こういう映画が有って良かった。よるドラ『恋せぬふたり』、年森瑛『N/A』と連なる、同じ世界に当たり前に生きる人々の日常での喜びと葛藤。「多様性」と単純化せずに、この映画に生きるような多>>続きを読む

バーバリアン(2022年製作の映画)

3.5

たまむすびで町山さんが『MEN』と共に評してたので観たけど、よく出来たホラー映画であることは前提として、こういうのをエンタメ消費しちゃうのに抵抗があるな…。『ドントブリーズ』の延長線で『MEN』と同根>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.6

受け身のモンスター、新しい!そして、キモい!最後、主人公が呆れちゃう感じが面白かったが、なるほど、これが、この手の男に対して女性たちが思うことなのかも。描かれるのは紛れもなくDVでありハラスメントだが>>続きを読む

ハッピーエンディングス(2021年製作の映画)

3.7

「鳥を見にいく」
よく出来た会話劇(人間関係や構成が見事!)に見えて全編即興。面白かった!今泉力哉ばりの長回しの緩い会話で笑わせつつ、菅原慎一の不穏で無国籍な音楽も相まって、濱口竜介的なホラー味も。『
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朝がくるとむなしくなる(2022年製作の映画)

3.6

石橋夕帆監督長編2作目。小さな世界の小さな生活を愛おしく、時に残酷に描くのが上手い。友人同士という唐田えりかと芋生悠の組み合わせ(豪華!)も素晴らしかったし、石橋和磨、安倍乙、矢柴俊博と脇も魅力的。唐>>続きを読む

日曜日とマーメイド(2022年製作の映画)

3.0

流石はアイドルMVの名手・頃安祐良監督、伊崎花菜さんと服部樹咲さんは魅力的に映っていたし、Juaさんが出た時、ブラックサン的な闇の世界が後ろに広がってるのかと期待したものの、ストーリーが飛躍し過ぎてい>>続きを読む

夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)

3.5

佐藤泰志原作の映画では一番ハマらなかった。本人が抱えてる問題が本人に非があるとしか思えず、男視点の都合の良い展開に気持ち悪さも。山田裕貴も松本まりかも中村ゆりかも、本領発揮感があるし、城定演出は素晴ら>>続きを読む

ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

3.5

ノア・バームバックがNetflixマネーを好き放題して、コロナ禍以降の死と隣り合わせの恐怖と、救いのためのドラッグと宗教や陰謀論の不安定さを、併せて描く。ヒトラーとプレスリーを比較して語るとか、かなり>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.8

明確に、実写でもマンガでも実現できない表現をアニメでやっていて、これは井上雄彦さん渾身だろうなと。これ以上は望むまい。最初で最後の井上雄彦監督映画では無かろうか。続けるのは難しそう。主演を変えた意味も>>続きを読む

午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.9

大好きな『アマンダと僕』『サマーフィーリング』のミカエル・アース監督最新作。てっきり監督自身の実話かと思いきや、創作と知り、その背景描写の細かさに驚愕。80年代のパリの現実は知らないが、確かに、彼女た>>続きを読む

ワン・ファイン・モーニング(仮題)(2022年製作の映画)

3.8

流石のミア・ハンセン=ラブ監督。新しい恋をする度に映画を撮ってるんじゃないかと思うくらいリアルでドラマチックな人生。元大学教授の父の介護という設定に親類が重なりつつ、自分自身が現場に居なかった中で、レ>>続きを読む

フルタイム(2021年製作の映画)

3.7

2人の子を持ち、郊外から都会のホテルに通勤するシングルマザーの日々を映すだけで十分に緊迫感あるドラマになる。東京とパリの大きな違いは、パリではストが多く公共交通機関が止まること。生活が苦しい中で、不況>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

3.9

#フランス映画祭2022 で。
1960年代のフランスでの実話を描きながら、奇しくも『17歳の瞳に映る世界』に連なる2020年代に必要な映画になってしまった皮肉。彼女の壮絶な数週間を"体感"してなお、
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