アンジー、久しぶりに観た。
昔から派手なアクションゴリゴリの時代もあったり、このプロポーションとか雰囲気とか何となく“攻め”の女優のイメージ。
今回も、山火事の中を、謎の殺し屋組織に狙われる“とある秘密”を手にする少年を助けながら逃げ、戦う女山火事消防隊を演じる。
確かに“攻め”である彼女に適した設定と役柄。
なのだが、焦燥感たっぷりの少年と、危機的状況の中にいるからか、はたまたこの当時からの時の流れがそうさせているのか、“攻め”以外の、何となく“守り”も感じた。
彼女自身も少し前の過去の山火事で悲惨な思いをしたことが心に影を落とし、それを引きずって生きている。
それが、妙な優しさというか、どこから現れたか知らない血だらけの少年を不審に思いつつ、一切拒否せず迎え入れる。
怪しむというより、理解しようと努める。
このどこか似た者同士の2人の会った瞬間からの得体の知れない連帯感がとても良かった。
色々謎はある。
全てが爽快に解明されてスカッとするわけでもない。
でも、一刻一刻と大きくなっていく壮絶な山火事を背景に、さらに命を奪いにくる奴もいれば、それを守らんとする人もいて、ディザスターとサスペンスが同時に襲いくる盛りだくさんの映画。
だから、解明されなくても別に気持ち悪さはない。
アンジーが少年と寄り添う姿と、この2人の間柄とやりとりに胸打たれた。