品川巻

カビリアの夜の品川巻のレビュー・感想・評価

カビリアの夜(1957年製作の映画)
3.6
いくらなんでも男運なさすぎる...純粋な人間はどう頑張っても幸せになれないんでしょうか
『道』のジェルソミーナくらい切なさが突き抜けてれば泣けるんだけど、ちょうど泣けない後味の悪さだった...崖に連れて行かれた瞬間に冒頭の再来だと察したし、突然の顔面アップにはギョッとする。
ラストの行進は彼女の幻覚に近いのかもしれないけど、若者たちが奏でる陽気な音楽が悲壮感を漂わせつつも、マスカラが混じった黒い涙を流す彼女の未来を祝福しているようにも思えた。傷心のカビリアをワンダが気だるい笑顔で優しく出迎えてくれないかな。

シャーリー・マクレーン主演のミュージカルリメイク『スイートチャリティ』も観てみたい。
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