カビリアの夜の作品情報・感想・評価

「カビリアの夜」に投稿された感想・評価

Moeka

Moekaの感想・評価

4.2
気性は荒いが自立心も強くたくましい娼婦のカビリア。男に何回も騙されるもののそれでも踊り、女友達と喧嘩や戯れもし、笑って生きている。ひどい男がいっぱい出てくるように見えて優しい人も実はちょくちょく出てきている。マリア様に祈っても奇跡なんか起きない、それでも最後真っ黒な涙を流しながら微笑むカビリアのすがたは最高の人生賛歌の作品に相応しい。
まさ

まさの感想・評価

4.0
初見だったけど、フェリーニすごすぎるわ!傑作でしょ!

主演のカビリアを演じたのはフェリーニの「道」にも出演してたジュリエッタ・マシーナで、フェリーニの奥さんなんですね〜。

とにかく印象的なシーンのオンパレードだったな…
例えば聖母マリアにお祈りするシーンとその後の酔ったカビリアがマリアは願いをきいてくれないみたいなことを叫ぶのとか。あとはカビリアが舞台上で催眠術にかかるシーンとかね。カビリアはとことん純粋なんだ。ラストの展開なんかカビリアがかわいそうで思わず叫んじゃったわ。

映画ファンには一度観てほしい傑作でした。
kano

kanoの感想・評価

4.2
人間讃歌。フェリーニの映画は生涯大切にしたいと思えるような映画ばかり。
人生賛歌というより、人間賛歌

狂った文法で語るときもあれば、正当なそれで語るときもあるフェリーニという作家に本当に魅了される

人間の強さを描いた大傑作です
sonozy

sonozyの感想・評価

4.5
『道』同様、フェデリコ・フェリーニ、トゥリオ・ピネリ、エンニオ・フライアーノの脚本、フェリーニ監督作。
アカデミー外国語映画賞、カンヌ主演女優賞他。

カビリア(ジュリエッタ・マシーナ)は仲間と毎晩ストリートに立つ娼婦。
背も低く、容姿も娼婦っぽくないカビリアですが、高いヒールなど"それらしい"演出はなし。

自分の家も持ち、気丈に振る舞い生きているが、心の中ではいつかこんな生活を変えたいと願っている。

そんなカビリアは、カネ目当ての男に騙され川で溺れかけたり、たまたま出会った俳優とリッチなひと時を過ごすも元カノが戻ってきて浴室に隠れひとり一夜を明かしたり・・悲運の日々。

一人の男性が洞穴暮らしのホームレスの人々に施しをして廻るのに出くわしその純粋な心に打たれ、何かを感じ取るカビリア。
娼婦仲間が聖母マリア寺院に参拝するのにも付き合い、祈ってはみるもののの、自分や周囲の人々は何一つ変わらない現実に自暴自棄に。

フラリと立ち寄った劇場のマジックショーのステージで催眠術をかけられ、オスカーという男性との純粋な恋の物語の世界に入り込むカビリア。
催眠が覚めると、観客たちの見世物になっていた事に怒り、劇場を出るカビリアに、オスカー・ドノフリオという会計士をしている男が声をかける。

男性には疑心暗鬼のカビリアだが、オスカーの執拗なデートの誘いや真摯な姿勢に惹かれ、オスカーからの結婚の申し出を受け、やっと来た幸せに歓喜するのだが・・

フェリーニの伴侶・ジュリエッタ・マシーナの愛嬌&エネルギッシュ&哀愁溢れる演技力。
ラストのカメラ目線で観客に語りかけるような笑顔。読後感。

初見でしたが、素晴らしい名作ですね。
ジュリエッタ・マッシーナ~♪いいですね~
映画「道」が彼女が33才の時の公開で、今作は36才の時...
今作では男に騙される娼婦の役、見事でした。「道」のジェルソミーナとは全然違うカビリアという女性...普通に幸せになりたいだけなのに...とにかく切ないのです

男に川へ突き落とされ、お金を取られる、とんでもない話から始まり、たまたま入った小屋では催眠術をかけられたり、人の良いところを見せますが、結局、騙される側の人間なんですよね。

途中でスターに拾われて一夜を明かすシークェンスも挟まれていますが、これまた人の良さが感じられる話で、嬉しそうなカビリアの表情が素敵でした。あと、彼女のダンスシーンが度々あるのもいいですね~。
そして、どんなに酷い目にあっても、きっと立ち直っていくんだろうな~って思える強さがあるのもいいんですよね。

ちょっとおバカな役が多いけど、子供のように純真で、見ていて飽きない可愛いコメディエンヌ、だけど彼女の存在感、そして切なくさせる演技、大好きです。
まどか

まどかの感想・評価

3.8
素直過ぎると不幸になるって、世知辛い。
純粋なカビリアが不憫。

クラブのシーンに関しては、スイートチャリティのが好き。
Ricola

Ricolaの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

売春婦のカビリアは、ある日男に裏切られる。そしてショーでも見世物にされ、踏んだり蹴ったりだが、見知らぬ男に言い寄られる…。

どんなに悲惨な状況でも気丈で純粋過ぎるカビリア。

正直この映画の前半は、苦手だった。イタリア人のどんちゃん騒ぎの様子やカビリアの形相に引いてしまっていた。

しかし、後半(見知らぬ男が現れてから)は目が離せなかった。あまりにも残酷なラストが予測できてしまっていたからだ。

カビリアがあまりにも純粋に彼を信じ、恋をしてしまう様子は映画の前半の彼女からは想像できないほど可愛らしかった。

しかし、彼の目的が分かってからの怒濤のようなカビリア感情の動きに涙が止まらなかった。
一瞬の男の顔のクロースアップにはつい、はっとさせられた。

なんで何もかもうまくいかないのだろう…と、彼女は彼に金を盗まれ裏切られたときに絶望の淵に沈んだはずだ。

だけど優しく明るい世界が彼女を包み込むように迎えてくれたあのラストが、彼女を待ち受けている未来が明るいことを予感させている気がしてとても嬉しかった。

何もかもうまくいかなくて苦しくなるときってあるけれど、それでも前を向く勇気をもらえるような、そんな映画だった。
て

ての感想・評価

3.3
俳優の家にある裸像が欲しい
巡礼中の戸惑いと恐怖と藁にもすがる思いの顔が好き

ホス狂いのキャバ嬢がみるとつらくなりすぎる映画
純粋さが無知や愚かさと結びつくのつらい
今作は特にニーノロータの才能に驚かされる。
崇拝するほど好きなフェリーニの映像だけど、音楽でやはり格が上がってる。

この華やかさ。
何がここまでフェリーニを構成したのか。
イタリア、サーカス、色欲、嘘、ジュリエッタマシーナ。

俳優の家のベッドで寝る女に掛かる毛布のシワにヨーロッパの美術を見た

ネオレアリズモの潮流にいながらこの底抜けの退廃。
明らかに影響がある中でこの作風は時代に囚われないフェリーニの強い個性を感じる

催眠術のシーンは本当に美しかった。
哀しいのに愛に溢れてる、なんとも忘れがたい

らしい美術はやはり「8 1/2」だけど、この人間愛に溢れたフェリーニもとても良い

ラストシーンのカビリアの表情にそれまでの人生を凝縮したような微笑みを見て、凄い女優だと感じた
>|