johann

偶然と想像のjohannのレビュー・感想・評価

偶然と想像(2021年製作の映画)
2.2
あまりに丁寧な会話(時に冗長的)から「不毛なやり取りに形式的な承認プロセスを敷いたり、丁寧に言葉を紡いでる俺たち…」みたいな態度を感じてしまった。役者というより、脚本が肌に合わなかったのかも。
ドライブマイカーにはそんなこと感じなかったのにな、と思うが、両者の違いは濱口竜介と村上春樹のテクストの違いに他ならず、前者の人物描写は自分にとって過剰に解像度が高く設定されていて、ぼくが根源的に映画に求めるファンタジー(あるいはこうだったかもしれない、という人生の可能性)にとってノイズになっていたのだと思う。日本の中流階級に暮らす市井の人々に、そこまで深く入れ込めない。
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