Natsumi

偶然と想像のNatsumiのネタバレレビュー・内容・結末

偶然と想像(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

個人的に
渋川清彦さんと
河井青葉さんに大拍手👏🏻


第二部の中盤の会話劇。
自虐ばっかりの人妻のことばを
静かに、でも確実に
ぜんぶ長所に言い換えて返す
瀬川教授がかっこよすぎて鳥肌だった。

又吉さんの小説の掛け合いを
思い出した。

派手な人生経験がないと
小説家として成功できない、
その通説を淡々と覆したところも
かっこよかったです。


最後音声だけ聞いたサガワさんは
「オナニー」とか「今度は全部」とか
そういうワードに対しての
過剰な拒否反応で、
世間に流さずにはいられなく
なったんだろう。。
(まぁ、側から見たら気持ち悪いか…)


世の中にはこういうことで
潰れちゃったり、
勘違いされたまま
表舞台から消えた人が
きっとたくさんいるんだろう、
と思ったりもした。


第三部の河井青葉さん扮する
ザ・どこかにいる
あんまり満たされない母ちゃん感
尋常じゃなかったです。

ふと見せる険しい表情とか
リアルすぎやしませんか。。


日本映画に出てくる、
わ!こういう人いるわ…
がすごく好きなんだなと再認識。


めちゃめちゃ可愛い!
きれい!かっこいい!
とは全然違うベクトルの崇拝でした。



第一部は、
変わっていく、もう同じには戻らない
工事中の渋谷を残そうとした
ラストが好きだったな。


車中の掛け合いは、
ドライブマイカーの
岡田将生×西島秀俊を
ちょっと思い出したよ。


もう一回見たらまた全然違う
味わいに出会える気がします。


濱口監督、大好きな日本映画監督の
ひとりとなりました。
Natsumi

Natsumi