きよちゃん

対峙のきよちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

対峙(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

無礼で独善的なパッパと、その場凌ぎで従うマッマ。だけど何かと陰でこそこそ。
こんな両親じゃ、さもありなん。
事件後の色々でそんな風になってしまったのかと穿ってみたけれど、そうでもなさそうだし、そもそも望んで産んだわけでもなかったわけでこんな無責任な両親じゃ子供はさぞ苦しかったろうね。
この両親(特にモラハラにやられた弱気ママ)こそ真の被害者かつ加害者であるとは思うけれども、私が対峙したとしたらこの二人の態度にはますます赦すまじよ。
もはや怒りで震えて多分呆れるわ。
苦しくても一生恨み続けるし、彼ら(特にパパ)には無駄そうだなと呆れて…あ…そうか?もしやこの両親も赦したフリなら納得するけどな。下手に怒らせたら何されるかわからない怖さあるしね。あの加害者両親、他責思考で自己愛的なんだもん。(あれ?私も弱くてまんまと二人にのせられてる?)
それで被害者側は正に逆パターンて感じで、気分屋ヒステリックママと優しいだけで何でもいいなり面倒なだけなのかとりあえず意志の弱そうなパパ。まぁこちらは事件の後で狂ってしまったとすれば仕方ないとも思えるけれど。
だからこそ赦したフリして気まぐれに。ジワジワと死ぬまで復讐してほしいものだ。
赦し合うのが唯一の解決策ってのもまぁそりゃそうなんだけど私は難しいわ。

この人こそ苦しんでるんだわ、私だけでも赦せたらとか、受け入れられたらとか、烏滸がましくも手を差し伸べてみたり寄り添ってみたり私だって短い人生そんな思いで生きた事もありますが。根本変わらないし変えられない人っているんだよねお互いに。それこそ、その場凌ぎみたいになるんだよね。私に力がないと言えばそれだけのことなんだけど。
人間という生き物もとい私はそんなものなのかとあらためて。
まったく、哀しい虚しい情けなしだわ。
この人たちはなんとなくハッピーエンドですごいな。ってそれはそれで無責任やん赦したらあかんくない?やぱゆるせん。

それと例えば車でお花爆発ラストとか、しかも施設側もわかってて明日は歌って二人を送り出すつもりなのかなぁとか、最後まで何かを期待した私はすっかり穢し穢された人間になってしまったんだなぁと思いしらされました。
もしくは、実は作り手側のミスリードにまんまとのっかれるピュアさかな?なんて。

演者さんも雰囲気も色々素敵なんだけど、映画としてはあんまりハマれなかった。
あとにジワジワ残る感じはあるので、実は無自覚にハマっていたのか謎ですこと。
フワフワ不愉快だし単調で退屈だったけどな。
こんな事に巻き込まれずにより良く生きたいけど、私は不完全だし人生ってこわいよな。
きよちゃん

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