けいたん

秘密の森の、その向こうのけいたんのレビュー・感想・評価

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)
4.0
「いい時間」だった。
祖母が亡くなり、祖母の家を片付けに。片付けの途中母がひとり家を出て行ってしまう。ネリーは森の探索に出かけ少女と出逢い、彼女の家へ遊びに行く。そこは…祖母の家だった⁉︎ 8歳の母にその事を告げ、不思議な時間を一緒に生きる。もうすぐ消えるだろうふたりの時間が愛しくて哀しくて眩しい。

「あなたの娘なの」「未来から来たの?」
タイムスリップをしたからと言って、派手な事は起こらない、〈喪失〉と〈癒し〉の物語をしっとりと味わう。


最後の日がいつ来るのか誰にも分からない。
コロナ禍で「さよなら」を最後にきちんと言える人少なくなっただろうな。その悲しみは計り知れない…

愛する者を失った気持ちはたぶん他人にはわからない。祖母の家に残されたネリーの気持ちも。
8歳の母の「私が悲しいのは…」と言う台詞、深いなぁ。不思議な森のように深く深く深い。その言葉はネリーの胸にスッと入っていき救われた。

もしもタイムスリップして小さな母と会えるなら、お別れの時は「さよなら」ではなく「ありがとう」と言いたい。

とにかくふたりが可愛くてしょうがない😍 双子ちゃんなのでよく似ている。ママを演じだ子の方が大人っぽく見えるのが凄い。映像も美しい。