ハレルヤ

秘密の森の、その向こうのハレルヤのレビュー・感想・評価

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)
3.7
祖母が亡くなって両親と一緒に家へ荷物の整理に来た8歳の少女ネリー。ある日母が突然いなくなり、森を散策していると8歳の時の母親と出会う。娘、母、祖母三代の時空を超えた絆を描いたファンタジードラマ。

まぁ本当にシンプルな映画。ファンタジードラマと言いながらも変わった仕掛けはありませんし、音楽もほぼ排した静かな作風。それで73分という短さも無駄がない。

森の中で突然出会った子供時代の母親と若い時の祖母。ビックリ仰天かと思いきや、意外とそうでもなく、目の前の現実を淡々と受け止めて幼き日の母と絆を結んでいくネリー。

さよならを言えなかった祖母への後悔。この時しか味わえない幼い母との交流。見終わった後の後味の良さはなかなかのものでした。スタジオジブリの作品にインスパイアを受けたというのも分かる雰囲気を持った作品。

ネリーを演じたジョセフィーヌ・サンスの透明感のある演技は本作の真骨頂ですし、幼い母親にはガブリエル・サンス。2人は実際双子という事で最初はどっちがどっちだと思いましたが、次第にヘアバンドや着ている服などで違いを見つけていきました。

人によっては退屈な作品かもしれませんが、こういった作風が好みの人なら間違いのない作品だと思います。
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