大人になると驚くほどの新しい体験は少なくなるものだが、それでも時にははじめての体験にビックリすることがある。そういう類の作品です。
少しばかりホン・サンス的な部分はあります。
冒頭の出会いのシーンは足元だけで、そこから展開される期待は高まります。優れた写真家がフレームにおさめたような構図、人々の生き生きとした感じはとても眩しいです。
中盤は少々たるみます。音楽と映像の使い方が少々たいくつで、ナレーションで補っているのにやや飽きてきます。
しかし、ジョージアのクタイシの街並みはたいへん興味を引き立てますし、作中でハチャプリを食べようとするシーンはとてもそそられました。