しう

イントロダクションのしうのネタバレレビュー・内容・結末

イントロダクション(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

誰もが魅力的だ。
そして尻切れでその先が気になる魅力的なシーンたち。
映画の中で演技として友達に抱きしめられる彼を観る私たちはそれでも幸せを感じる。



つまりイントロダクションだけで映画は成り立ってしまう。
何かが始まる、何かが変わる、良くも悪くも魅力的な予感が私たちをサスペンスしてくれる。

そして私たちがその先に想像する「何か」は恐ろしいことに私たちの中に癖づけられ埋め込まれたものが、騒ぎ立てる。

ベランダの母親は必ず落ちる気がしてしまうのだ。

さらに言えば「夢」と認識することの出来るシーン含め、実は全てのシーンは連続した時空を紡いでいないのかもしれないという事。わたし達は並べられたシーンを勝手に連続した物語として解釈してしまう。

観る楽しみと恐ろしさに満ちたホン・サンスのベストに数える一本だと思う。
しう

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