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イントロダクションのDのレビュー・感想・評価

イントロダクション(2020年製作の映画)
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韓国とベルリンを舞台に、ひとりの青年を巡る3つの再会を描く。多くの人にもきっと当てはまる、自分が何者でもない、つかの間に訪れる、ままならなさを捉えた作品。その心情を現すのにモノクロームは最適で、美しい海の映像などにモラトリアムを挟み、その茫漠たる不安に対する静かな余韻や、キーワードとして頻出する抱擁により癒しがもたらされる。ホン・サンス作品独特のトーンは癖になる。前作「逃げた女」のシン・ソクホが初主演を務め、キム・ミニももちろん出演。

ベルリン映画祭最優秀脚本賞。
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