三幕構成。それぞれの章は全く異なるタイプをしていて、単体ではそんなに面白くない（芸大で映像系をやってる学生がいかにも作りそうなやつ）。３幕が組み合わさることではじめて作品になる。ストーリーは一応あって、とある女性教師のハメ撮りが流出するっていう。でもそれはそんなに重要じゃない。
コロナ禍を描いた映画でもあり、コロナ映画としては個人的にいちばん好き。第１章では、そんな現代の街や人々をリアルに捉えている。第２章でいったん引いた視点になるが、第３章で改めて人物に寄った話に。ただ、現実的だった第１章に対して、第３章はどこかファンタジー。わかりやすい思想のキャラクターたちが、個性豊かなマスクをつけている。あ、これはSNSのアイコンと同じだ、と思った。好き勝手言いたい放題な人々はTwitterでよく見る光景。公平・中立を振りかざす校長も大概である。現実もしんどいしSNSもしんどい、そんな地獄みたいな世界を映像化している。
それだけ地獄な世界で我々は結局どうすれば？この映画が見せるラストはまさに至高。2022年の映画でいちばん笑ったかもしれん。※なんかめちゃくちゃ褒めてる感じ出てますが、僕は途中途中寝てました。
