麩

明け方の若者たちの麩のレビュー・感想・評価

明け方の若者たち(2021年製作の映画)
2.3
こういう系の映画は必ず観て文句をつけるのが趣味だから、面白くないとわかってても観ちゃう

まずいちばん最初に思うことは
こういう「男性が忘れられない女性」としてのヒロインには
黒島結菜さんは絶対に違うと思います!!!!
モテキの長澤まさみぐらいの「全人類モテ感のある女が俺みたいなやつとめちゃくちゃに話が合う」という特別感があるとかでもなく、奥田民生になりたいボーイの水原希子みたいな、モデル系インスタグラマー女子に冴えないサブカル男が転がされる、とかでもなく、、、
蒼井優とか小松菜奈とか、あいみょんでも吉高由里子でも石橋静河でもよいと思うのですが、
なんというか、この「青い時代を共にした一生忘れられない恋」枠って、どちらかというと個性派、な女の子じゃないと務まらなくないですか!?
黒島結菜ちゃんは美人だけど、違くないですか!?!と
なんか2人のキラキラした恋みたいな描写のシーンがすべて、羨ましさや微笑ましさ、美しさを感じないのよ
あまりにも特別じゃなさすぎて、「お互いに、どうしてもこの相手でなければいけなかった」という切実さがない
街中に溢れかえっている人間たち全員の心の中や人生を隅々まで覗きたいほど寿命長くはないのよ

あと「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」ってなに?クエスチョンマークの位置おかしくない?正しくは「楽しいかもよ?笑」じゃなくて?
楽しいかもよ笑? って誘いがもう
楽しくなさそうだし
そのあとの公園飲みもなんかそこまで盛り上がってなさそうというか、深く心が結ばれるきっかけみたいなものを一切どの瞬間からも感じ取れなかった

死んじゃったら俺も死ぬ、ってほど特別に見えないよこの関係が
あと急に生々しい描写が入るの、エモくもないし面白くもないからやめたほうがいいよ(性描写シーン自体は好きでも嫌いでもないけど今作に関してはあそこまで時間とって描く必然性をまったく感じないし、唐突で、なんかキスマをドヤ顔でちらつかせてくる人みたいなダサさまで感じてしまった)
な、なんで泣いてる?どした?え?あ、そんな感じなの?なんかごめんね、匠海、、、、、、、、、
「魔法みたいな時間だったね」
言いたいことわかるけど芯を食わねぇ表現だな


と思ったら、そういうことかー、、、
でも、そうと知ったら輪をかけてくだらねぇな〜としか思えず
どんな苦悩も「いや〜理性もなくて自分で自分を楽しませることもできない子供の戯言でしかねぇな〜」と感じてしまい
後半はよりつまらなかった

人が生きてたらそりゃいろいろあるのよ
そんな当たり前のことを自分だけのストーリーみたいにしがんでるだけでは映画にはならんのよ
ありふれた瞬間にスポットを当てて普通の人生をドラマにするっていうことには
ものすごい実力が必要なんだなぁと改めて思いました
麩