このレビューはネタバレを含みます
アリ・アスターなりの「トゥルーマンショー」
ただしエンタメではなく母親の息子への支配欲であり
歪んだ愛情によるものでそのせいでボーは
発達障害で強迫観念を患い一人では何も決められない
人間になってしまう。
逆に母親は巨大企業を経営する有能な人物であり
自分で何も決められない＝自分には罪がないと思ってるボーを
最後は容赦なく断罪する。
監視カメラで過去と未来を同時に見れるリモコンのラストカットは
機会があったらコマ送りで確かめてほしい。
最後の断罪シーンまで映っているので未来まですべて
決められていたというここだけＳＦ要素も入る。
幻覚シーンはすべてボーが失神していた時だけで
目が覚めているときに見ているものはすべて現実であり
巨大ペニスモンスターも現実の父親である。
（ただし観劇中は物語に自分のif人生を重ねて夢を見ている）
ワザと分かり難く作ってあるが実際は割と単純で
見たままを信じていればいいタイプでアスター監督の
遊び心満載の映画であった。
考察を全部話したいけど文章が長くなるので
あとはそれぞれ考えてみてください。
