混

ボーはおそれているの混のネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

アリ・アスター監督の卒業制作短編映画も含めて、歴代の作品の良いところが要素として詰まった作品だな〜〜って思った。
ヘレディタリーの終わり方の不思議さ・不気味さに似た感覚と、ミッドサマーの結末の爽やかさが混ざった感じ?

画面も美しい場面が多くて、予想のつかない展開が多かったし、現実と空想の境が曖昧で支離滅裂な内容だったけど、全体的には爽やかで受け止めやすい作品だった気がする。
まあ、長くはあったけど。長さに見合う映像体験だった😌

ブラックサンタの具現化みたいなセラピストさん良かったね、笑顔なのに怖くて。
序盤ずっと「引っ越せ!!!!!!!」って思ってたよ。
こんな治安クソなところって本当にあるんですか…?怖すぎる。
ゴッサムシティのがマシだよ。
あとロジャー一家まじで何なの。轢いたからって自宅兼診療所?の家に(しかも娘の部屋に)身元を特定できるものを持ってない状態の人間を置く?本当に外科医?ここら辺全部ボーの妄想なんでは??

ボーの視点の物語だけど、精神治療薬を処方されてたり、途中脅されてハイになる薬吸わされたり、ボー自身があまりにも信頼できない語り手すぎた。
いつか監督から何が起きてたのか解説聞きたい。


追記
以前"アリアナ・グランデは自宅で毎晩ミッドサマーを観てるらしい"って知って、「精神大丈夫か??」って思ってたんだけど、今回この映画を通して納得できるようになった。
アリ・アスター監督の作品は決していい事が起きない。
ずっと良くないことが起きてみんな不幸なまま終わる。
幸運を期待するようなこともなく、誰もが幸せになれないって分かったまま進む物語がある意味セラピー的で安心する。

「もしかしたら不幸なことが起きるかも」って不安にストレスを感じ続ける必要がなく、「絶対に不幸になる!!人生に良いことなんてない!」って断言してもらえるような安心感。
カルト的?セラピー映画です。
混