閃輝暗点

ボーはおそれているの閃輝暗点のネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

序盤の、バスタブの上に泣きながら張り付いてるおっさんからのフルチンに怖がり過ぎる警官までの流れが面白すぎて「こんなの3時間続いたら死んじゃう!!!」と思ったものの、以降最後までシリアスだったので、予想したものとは違った。

本髄を掴みきれてはいないが、毒親に意思を殺され続けて育ち、『精神的に老人でも赤ちゃんでもあるが実年齢に見合った青年でこそない歪な男』が、自立への精神的壮大な冒険をするも、親からの糾弾に抑圧される。ということなのかなと思った。
ラスト、結局は抑圧されたように見えるが、ボウは最後の最後まで「逃げたくない」と反抗していた。
観客は得てして反抗していた者が糾弾される様を食い物にして見る。それが見れたので満足して去っていった者しか居なかったが、ボウの心自体は最後まで抑圧されなかった。
アリアスターは今後、あの中で席を立たずに見続ける者に向けて作品を作っていくんじゃないだろうか。
閃輝暗点

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