Uえい

ボーはおそれているのUえいのネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ホアキンフェニックス演じるボーという中年男が母親の葬式に向かうが、道中におかしな出来事が次々起こるという不条理コメディだったのだが、参考にしたという同ジャンルの映画をコラージュしたかのような作りになっており、散漫で焼き増し以上の意図を見いだせず微妙だった。このジャンルをメインストリームでやってのけたのは凄いかも。

ボーはスラム街のアパートに住んでおり、精神を病んで医者に通っていた。もうすぐ母の誕生日で帰省を予定していたが、家の鍵と荷物を盗まれて帰れなくなってしまう。そして、警察に助けを求めようとしたら救急車と衝突する。目覚めると医師の一家で治療されていたのだった。

母がシャンデリアで頭を潰されて死んでしまい、帰宅を急ぐことになった。不思議な森を経由して何とか家にたどり着くが葬式が終わってしまっていた。そして家には、ある人物がいたのだった。

ホアキンフェニックスは勿論だけど、医者の一家で治療を受ける精神病の退役軍人の役をドゥニ・メノーシェが演じており、これがめちゃくちゃふざけていて良かった。

冒頭のセラピーのシーンで、母への愛と同時に憎しみのような感情があると言っていたが、確かに反抗期を抜けてもそう言った面はあるかも知れない。肉親に限らずだけど。家に帰らないといけないけど、家に帰りたくないというアンビバレントな感情が不条理として具象化していて、それを受け止めながら過去を回想して治療されていく側面もあった。

屋根裏に大きいち◯ち◯があったけど、ユングが見たという巨大な肉の棒の夢を思い出した。たしかユングも母の二面性を感じていたとかいなかったとかそんな話を読んだ事があったが、そういった所からも引用しているのかな。
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