マオチャソ

ボーはおそれているのマオチャソのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.5
みんな拷問って言ってたけど面白かった。些末なことに不安を覚えたり母親とうまくいってないボーに共感を覚えたせいだと思うけど。
序盤の母親との電話はめっちゃリアリティあった。常識的に無理なことでも自分の思い通りにならなかったら不機嫌を盾に相手をコントロールしようとする母親。既視感がすごい。常にこちらの愛情を疑い、証明を求めてくるあたりも既視感しかない。これを母親と一緒に観るアリ・アスター監督が一番怖い。
荒唐無稽で暴力的な世界はボーの心象風景なんだろうけど、理不尽や胸糞をどこかポップに感じさせてしまうあたりすごいなと思った。
この映画は子どもを所有物だと思ってるタイプの毒親持ちには若干きついかもしれない。私ちょっとウヘァってなった。トリッキーな表現が多いけど、そういうとこの描写は結構リアル。
2回目は序盤からエグさが増すと思うので改めて観たい。