路々

ボーはおそれているの路々のネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

24.03.03 11

何が楽しくてこの映画を作って見せたいと思うんだよ、アリ・アスター。
刑事ドラマなどで犯人が殺人現場を見てから警察が到着するまでのあの不穏でハラハラとする時間、あるいはコナンくんが一人で犯人がいるであろう場所に向かう時の、歩いていたら街灯の少ない夜道に迷い込んでしまった時の、あの不安な時間が3時間続く感覚だった。

正直、途中で投げ出してしまいたいほど嫌な時間だったが、孤児の共同体に入ったあたりから結構気持ちを落ち着かせて見ることができた。

ペニスをちょん切るデカペニスモンスターはさすがに去勢の象徴として露悪過ぎて笑ってしまった。あそこだけテイストが違いすぎる。

感想を見ていると、すべて妄想・幻覚と捉える筋もあるようだが、むしろ不安症的な妄想は最初に強く出ていて母の死というリアル(実際はフィクションなのだが)に対峙したときに転倒して現実に狂っていっている印象だった。結構、マジの出来事として受け取った。

早送りで後のことわかるのって地味に怖いよね。
路々

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