今作では3時間ずっとちいかわが見る悪夢みたいな映像を見せ続けられるのだけど、これまではたとえばヘレディタリーの家族の描き方であったり、ミッドサマー序盤の車中のシークエンスなど、アリアスターはいつもどこかで私と地続きにあるような地獄の描き方をしていたものだから、接点の一切を切り離されたような映画であったことに若干の食い足りなさを感じてしまったというのが正直なところではある、とはいえUSにおいて血縁を呪いとしてちゃんと描けるのが現状この人くらいしかいないしおそらく私はアリアスターを信頼し続けるんだろうと思う。