ボーはおそれているのtkmsのネタバレレビュー・内容・結末

大好きなアリアスター監督の最新作なので公開前から期待していた本作。
カルトやサイコ等のホラー映画は多い中、鬼才ならではの新境地のホラーです。
個人的な見解としては、この映画のテーマは「アイデンティティの消失、他者依存からの侵食・支配される恐怖」なのでは？と
結論に至りました。
ボー自体が他者依存した人間の象徴であり、そのような人達の思考回路を不安障害という形でより顕著に視覚的に表現しているのだと感じました。
ボーが他者が自分を快く感じていない、周りが自身の環境を乱す、妨害する、自分に悪意を持っているであろう等のネガティブな感情は、彼が幼少期にヒステリックな母親から植え付けられた感情です。
他者からの言葉をそのまま受け止めて、無意識的に自分の中に取り込み、呪いの様に自らを蝕んでゆく現代にありふれた恐怖をこの映画から伝わってきました。
心理学がお好きな方にオススメです。