Ya映画鑑賞

鳩の撃退法のYa映画鑑賞のネタバレレビュー・内容・結末

鳩の撃退法(2021年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

割と好き。久々に頭フル回転させて映画観た。特に女優さんの顔見分けるのが得意じゃないので笑

たまに主人公が虐げられるようなフィクションを読んで、筆者に怒りに近い感情を抱くことがある。なぜ彼を助けてあげず、更なるどん底に突き落とすのですか!と。

その答えが、端的に言うとこの映画にあるのかな。「なぜ彼が死ななければならないのか」と読者に聞かれても、「そういうものだから」と言うしかない。現状から推察して一番自然な展開に則って、死ぬ人は死に、生きる人は生きる。
少なくとも津田の思う小説とはそういうものだった。

だからこそ、秀吉を小説上で助けることは、推察を捻じ曲げる、つまり津田の小説論を自ら破壊することにも等しかったはず。

…などと考えてると、最後秀吉を一目見れた津田の内心が、ひしひしと伝わってくる。
ああ、俺の小説が、つまり良い方の結末が現実になってくれたぞ、という安堵とか。
推察を捻じ曲げて描いたつもりが、そっちの方が真実だったとは、俺も小説家としてはまだまだだな、とか。




…とまあ色々勝手に考えました。
総じて、いい味わいの映画だった。

藤原竜也はやっぱりかっこいい。
「このチャンスを逃すと君は一生後悔する」っていう台詞がかっこよすぎて予告から気になってたけど、蓋開けてみればその場凌ぎの言い訳だった笑笑 それも含めて、カイジみたいでいいよね笑

2021.60
Ya映画鑑賞

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