このレビューはネタバレを含みます
観ていて腹が立つシーンばかりです。
「生きちゃった」と同じように、長く生きてほしい人ほど早く亡くなってしまうことの虚しさを強く感じた。
そしてあらゆる理不尽を「まぁ、頑張りましょう」と無機質な顔で流すのが現実なのでしょう。
誰かに強く訴えたり反発することは大きなエネルギー消費を伴い、下手すると職や家族を失う。
だからみんな黙ってしまう、いつかは良くなると信じて目を逸らしてしまう。
いかにも日本人っぽい対応。
良子が中学時代の同級生を殺そうとした時はそれが遂に解き放たれた瞬間でした。
だからこそ息子の純平も母親の本当の姿を見れたんだよね。今までは演じていたのだと。
あの飛び蹴りは見事でしたよ。
ただ、全体的に散らかりすぎていて少し長い印象も受けた。
愛人の息子の養育費まで払う件は正直よく分からなかったし、高齢者ドライバーやコロナ対応の件(政府批判)も中途半端な感じ。
朝日新聞が配給だからそういう要素も入れているのか?
主演の尾野真千子はさすがでしたが。