オリ

アミューズメント・パークのオリのレビュー・感想・評価

アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)
3.2
「最近の若者は、」を声を大にして謳っている。アメリカはこんなにも高齢者に冷たかったのだろうか。差別を受けた高齢者にとっては外の世界はなんの希望もないかのように感じてしまうのだろう。

他のユーザーの感想・評価

ひな

ひなの感想・評価

2.8
映画が制作された1970年代アメリカでは、人種差別や性差別と同様に「エイジズム」という歳を取っていることを理由に老人を差別することを指す言葉が定義され、反エイジズム運動なるものが展開されたそう。
この時代には高齢者にとって住みやすい環境づくりのための取り組みが政府によって行われたりと、とにかく国を挙げての社会問題になっていた。
ということを頭に置いて見たほうがよいのでしょうね。今の我々に向けたメッセージだ!と思って見ると、なんだかなぁ?という気持ち。
持ち点0.5±
★監督 0.5
★評価 - 0.5
★特筆 - 0.5

明日は我が身。
"There is nothing out there... just nothing."
-
笑いたいような泣きたいような。残念ながら老人になったことがないのでやるせ無さや孤独、失望に共感はできないが、社会でこういういう扱いを受けている(と感じている)人々がいることは十分に理解した。
老いに対する認識において「自分もいつかはこうなる」ことって忘れがち。マーゼルの表情演技がすごいと思ったが、その時点でもう他人事なんだよな、きっと。
Haruki

Harukiの感想・評価

3.7
ホラー映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督が、当時のアメリカ社会を痛烈に諷刺し、長らく未公開だった問題作。

白いスーツを身に纏った優しそうな老紳士が、アミューズメント施設で無視され、罵られ、暴力を振るわれ、絶望し、慟哭する。

高齢者への差別や虐待に対する教育映画として作られた側面があるため、 かなり内容がわかりやすい。そこが残念な点。

しかし、不条理な展開を見せるストーリーは観る人の心をかき乱す。

衝撃を残す作品になっている。

ロメロによる教育映画という貴重さはある。
約1時間お爺さんがひどいめにあう映画…。
正直映画としてはあまり面白くなく、ただ気分が悪く悲しくなりますが、メッセージ性は強かったです。
ジャケットはカッコよくて好きです👍
yuichi

yuichiの感想・評価

4.0
年老いてゆく悲しみが溢れる
ある意味ホラーだなと思いました。。

ラスト辺りの歩く様子はまるでゾンビ
何とも切なくなる作品。。
〈あらすじ〉
遊園地で老人が罵られ、大変な目にあう。

昨年公開された劇場未公開だったロメロの幻の作品。
ロメロのホラーじゃない作品として紹介されてたりするけど、老いの恐怖や残酷さを淡々と描いた真のホラーという印象。
人種や格差による二項対立的な恐怖映画はよくあるけど、若さと老いの怖さにフォーカスした作品はあまり見ないので割と新鮮だった。
老人が希望を胸に、扉を開けて遊園地という外の世界へ足を踏み出す。
しかしそれは夢物語。
実際は老人なんかまともに相手してくれない。それどころか厄介者扱いでひたすら酷い目に合い、老人は再び扉を開けて最初の部屋に戻ってくる。
1970年代から高齢者の社会地位の問題を映画として取り扱っているのが驚き。
映画としてのメッセージ性も高い。
後ろにしれーっと死神がいたり、生きていく上で起きる様々な事象を遊園地という場所を使って表したり、演出面に関しては流石としか言いようがないのだが、最初と最後の男性の説明には少し拗さを感じてしまった。
また、メッセージ性に特化しているため、あらすじを見れば分かるがストーリーは有って無いようなものだ。
特に面白いというようなものでもないので、出来の良い啓発ビデオくらいで観るのが丁度良い。
それにしても、50年近く経った現在においても高齢者への社会福祉問題があまり変わっていないのは考えものだなと。
愚か凡

愚か凡の感想・評価

3.8
SEが浮いているのが不安感を煽る。白飛びしてかすんだ色調なのでどこか幻想的で辛い場面も多少和らいでみれた。ポスターの老人は大切に。願いの作品だった。
cov

covの感想・評価

3.5
filmarksのあらすじとジャケが気になって笑。
たしかに遊園地で老人が大変な目に遭うのよ。不条理だし、ある意味ホラー。生きていれば誰もが老いていく未来&今どうする?と問われる映画。
it

itの感想・評価

3.0
リアルすぎて怖い。高齢化社会への啓蒙作品を依頼されて作ったそうだが、さすがロメロ、人間の内なる持つ暴力性をさらけ出してしまった、しかもこともあろうに遊園地という場所で。
笑いたいけど笑えない、ひきつった感情にヒリヒリする。
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オリさんが書いた他の作品のレビュー

フェリスはある朝突然に(1986年製作の映画)

3.4

細かい面白さがたくさん詰まってた。サボりの方が学校行くより何倍もいい経験できてるかもって思っちゃいました。

愛しのフリーダ(2013年製作の映画)

4.0

すきだと直感したものはすきでい続けることが成功の1番の近道なんだと学んだ。波瀾万丈の人生だけど、ものすごく価値のある人生だっただろうな。

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.7

東京を、日本をを客観視して見ることができておもしろかった。
病院で野球帽のおばちゃんと喋ってるカットが1番好き。

ニッポン無責任時代(1962年製作の映画)

4.1

この世は世渡り上手が生きやすくできている。うまいよなあ。
色の使い方もすごくいい。ドリフの師匠さすが⭐︎

シンク(1998年製作の映画)

3.8

「結構美人です」から「めっちゃ美人です」いいねえ。画質がとにかく悪いが、それも味。
テレパシーで会話できる、すごいけど今の時代それがSNSなんだよな、なんかすごい。

バタアシ金魚(1990年製作の映画)

3.7

若かりし浅野忠信イケすぎ!!
青いプールに制服ではいる男女、最高の絵。