2022年 3本目
予告で見て、このタイプの映画好き!と思い待っておりましたが、本当に予告の通り分析官がブラックボックス内の音声を分析する間にそこに隠された巨大な陰謀に気付くという、それ以上でもそれ以下でもない作品でした。が、個人的には凄く楽しめました。
主人公が愛用するペンをキッチリ真っ直ぐに置くシーンや隣の分析官の貧乏ゆすりが気になる所とか、ともかく神経質な人間なんだなとわからせるシーンが多く、故に本人がのめり込みすぎて聞こえないものを聞こえるかのように作り込んでしまうかも知れないような人間だと思わせる事で、本人が追っている謎が真実なのか妄想なのかわかりにくくしているのは上手いなぁ〜と思いました。
最終的に明かされる墜落の原因となる種明かしは、そのまま主人公のラストシーンへも絡んでいくのは皮肉なものですが、その辺りの描き方も好みで、これがハリウッド映画だったら絶対主人公一人でカーチェイスして橋を飛び越えてビルから飛び降りて最後には銃を撃ちまくって生き残るぜ!とかになりかねんですからね。
ラストシーンまで、緊張感と切なさがうまくバランスの取れたとても面白い作品でした。