ハレルヤ

ブラックボックス:音声分析捜査のハレルヤのレビュー・感想・評価

4.0
ヨーロピアン航空の飛行機がアルプスで墜落事故を起こす。事故原因を突き止めるためにブラックボックスの解析が行われ、その分析官のマチューは音声データからテロの可能性を引き出す。しかし新たに引っかかる点を見つけ、捜査を継続すると衝撃の事実が発覚するサスペンス映画。

これは面白かった!飛行機事故の原因を探るべく通称「ブラックボックス」と呼ばれるフライトレコーダーを解析して、コックピット内での会話から原因を割り出す。それを中心に据えた作品で、見る前まではもっとデンマーク映画の「GUILTY ギルティ」っぽいのかな?と思っていました。実際はその要素も含めながら社会派サスペンス映画としての形を成していました。

音に対して敏感な能力を持つマチュー。その能力があるからこそ音声分析官として、誰もが聞き逃しがちな情報を捉えて、問題の解決へと導く。ただその能力が高すぎるがゆえに、日常生活では騒音が苦痛になったり、神経質すぎる事もあって上司と意見が割れたりする事も。

そんな彼がブラックボックスの解析に挑み、最初はコックピットへのテロリストの侵入を突き止めるも、遺族が提供した墜落前の乗客が残した留守電を聞いた事でブラックボックスとの差異に気づく。

事実は別にあるのではないか?そう思ってから謎解きサスペンスへの舵取りがスタート。本当にテロなのか?技術トラブルなのか?陰謀なのか?色んな可能性が噴出し、マチューは事件にのめり込むようになる。

その真相をめぐり、様々な出来事が巻き起こり、誰を信用したらいいか分からなくなる展開は流石。その緊張感はラストまで継続されるのでサスペンス映画としての面白さはしっかりと提示されています。

ラストあたり(主人公)の展開については、そこまでせんでも…と思ったところがあるのは事実ですが、一連の出来事の真相自体には文句はありません。ちょっと長めの時間でしたが、最初から最後まで楽しめた良作だと感じましたね。
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