水のまち

ヴォイジャーの水のまちのレビュー・感想・評価

ヴォイジャー(2021年製作の映画)
4.2
赤い林檎を食べてしまったかのように、ブルーのサプリメントを飲むのをやめた。人類の希望をのせた箱舟の中で、生まれる前から全てをコントロールされた新世代が、密閉された宇宙空間で、愛と同時に憎しみを知ってしまったかのように、まるで創世記からの人類の罪の歴史と同じ道を歩んでいく。DNAに生きる意味を問いかけても、何も教えてくれはしない脆さと、永遠のような時間に、狂っていく。そして狂ったものと狂ったものとの相乗効果が暴徒だ。人類とはこんなに惨いものなのだろうか?美しいリリーが徐々に追い詰められていく、『es』みたいな心理的な恐怖と胸糞感に、慄いた。

地球から86年でたどり着ける惑星という、SF的愛嬌もオシャレ。船外活動フラグはもうトラウマ。
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