峰不純子

彼女が好きなものはの峰不純子のレビュー・感想・評価

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)
4.5
原作は「彼女が好きなものはホモであって僕じゃない」。NHKドラマ版は「腐女子、うっかりゲイに告る」て軽いタイトルで、コメディかな?と思ってスルーしてました。
この映画がそのドラマと同じ原作だとは公開するまで気づきませんでしたが、予告の透明感がありながらもヒリヒリする感じがとても気になり、年内上映終了前に駆け込み観賞☆

めちゃくちゃ良かったです!
すっかり市民権を得てきたようなLGBTへの理解ですが、実際のところどうなんでしょ?
この映画の中でも言われるように理解を示していながら、実は架空のキャラクターかなんかみたいに思ってる人はたくさんいるんでしょうね。

主人公純君が自分のこれまで語ったことのない苦しみを吐露する場面は、涙が止まらないくらいに痛烈でした😭(隣にいた女子も最後まで号泣してた)。
自分の求めている未来像がありながらそうはなれない、でももしかしたらと自分で自分に期待してみたり…。けれども拭えない強烈な不安感。
もう共感しまくり千代子でした。

話としては、その後みんながそれぞれの思いをもって純君に向き合っていくのですが、この手の話の結論(?)としては、男だから女だからという事ではなく、“その人だから好き”というところに落ち着くんですよね。
そこが正解なんでしょうか?
この作品に関わらず、今ひとつそこが自分的には腑に落ちなさがいつもあるんですが…。
それが何かは自分でもわかりませんw

欧米の同性愛を扱ったいい映画は多いけど、BLではないこんないい青春映画がちゃんと日本でも出来るんだなぁーと思いました☆

神尾楓珠くんと今井翼のちょっとしたSEXシーンがあるんだけど、最近はメジャーな俳優がしっかり演るようになっていいですね♡

ドラマ「顔だけ先生」では教師と生徒だった(何人かの)キャストが同級生だったりというのも、なんか不思議でしたけどw

そして、この映画を観た友人の感想は「腐女子要素が足りない」ということでした。
峰不純子

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