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彼女が好きなものはのtokoのネタバレレビュー・内容・結末

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ドラマ版を見てたのでストーリーは知っていました。
映画で観てやっぱりこれも素敵な青春映画だと思いました。


高校生の安藤くんは自分の心の中を人に隠しながら生きていた。
まわりにゲイで有ると知られる恐怖、将来の不安、一人息子の自分が母親を失望させるのではと思う気持…

「普通の人達の様に結婚して子供が出来て、孫が出来て幸せな暮らし」
そんなのが普通⁉︎ってこの歳だから言えるけど、高校生にはまだ分からないよね。(大人でもそれが普通と思ってる人も多いけど)

学生時代って、自分中心の考え方をしてしまうし友達やSNSに同調し易いし、そうしてた方が楽だし楽しいと思いがちだと思う。
その輪から抜けた生き方は孤独で生きづらいと知ってるから。

輪から抜けずに自分を隠して生きてきた安藤くん。
三浦さんから告白されて、もしかしたら自分も変われるのかも…と思って輪の中に入ってみたけど、やっぱりそこは自分の世界では無かったと知り、もっと苦しみ悩む。

SNSで繋がってた唯一本音が言えた友達は本音を言えずに去って行ったけど、彼には受け止めてくれる家族や友達が居なかった事が悲しいね。
(安藤くんが訪ねた事で息子の気持が少し理解出来たのは良かったけど)

安藤くん、生きていて良かった。
生きていたから本音が言えて母親も友達も彼の本心を知る事が出来たのだから。

結婚して子供が出来て…
この悪魔の呪文も、大人になれば自分の世界で自分らしく生きる事のほうがずっと大切だときっと気が付くと思うな。
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