木綿一丁

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎の木綿一丁のレビュー・感想・評価

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
3.8
前時代的な喫煙の演出。戦争の傷を抱える水木がタバコの火をためらう場面で、この作品が古い悪習を否定している事がわかります。つまんねー昭和の権化がラスボスなのも象徴的。因習村と妖怪は相性がよく、鬼太郎映画にもってこいの舞台ですね。

因習村の描写はベタだけど、ベタゆえ敵方の大人達がきっちりゲスく、水木&おやじバディズを熱く応援しちゃうし、ゲス達の景気のいい殺られっぷりもよかったです。ラスボスはもっとボコられて派手に爆散したらいいのに〜と思ったけど、主人公側の攻撃は総じて受動的で、正当防衛に近いんですよね。ここもひとつのメッセージなのでしょうか。

エンドロール→エピローグ→タイトルバックの流れがとてもよかったです。場内からすすり泣きも聞こえてきて、あそこでやられた感じ。
ただ、場内のライトが予想以上にすばやく点いたのでアセってしまった(涙顔のまま退場)。
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