備忘録
2023.12.13 なんばパークスシネマで鑑賞。
ゲゲゲの鬼太郎は第2シリーズを見ていた世代(再放送もよくあった)。当時はモノクロの第1シリーズも再放送されていた。
まだ小さかったので、熊倉一雄の唄う歌が怖かったなぁ。
今作は公開当初から高評価で気になっていたが、ネットニュースでも取り上げられるようになり、是非観たいと思って劇場に足を運んだ。
評判が良いだけあって、なかなか面白かった。
水木しげるの反戦メッセージもストーリーにしっかり落とし込まれており、スタッフの誠実な作品づくりの姿勢に好感が持てた。
いろんな方がレビューで書かれているように、水木しげるプラス横溝正史といった感じのお話。
閉鎖的でおかしな風習のある村が舞台で、権力者の死去に伴う跡取り騒動の中、次々と殺人が起きる。
途中までは金田一耕助が出てきそうな猟奇ミステリーだが、そこに幽霊族や妖怪が絡んでホラー要素も出てくる。
一番の善人が実は…と言うのも、この路線のお約束なので、怪しいぞと思っていたら、やっぱりそうだった。
望んでそうなった訳ではないので可哀想な存在ではあるが…。
東京に行きたい、銀座のパーラーに行きたい、クリームソーダを飲みたいは本当の気持ちだったんだろうなぁ。
水木と鬼太郎父のバディ物の要素もあり、最初は仕方なく組んだものが、最後には友情で結ばれるという王道の胸熱展開で、しっかり感動させてくれる。
ただ日頃からアニメを見慣れていないからか、評価の高いアクションシーンについては、特になんとも思わなかった。
どう書けば良いか表現が難しいが、凄さが分からないと言うか…やっぱり実写の方が気持ちが昂るなぁ。
細かな動きのアニメーションも凄いらしいが、残念ながらその辺もあまりわからない(丁寧に作られているのはわかる)。
水木が村に入る時の不安感を煽るカメラアングルや、僅かな坂道を歩く時の姿勢の変化等こだわりはよくわかった。
現代パートでの、時弥と目玉オヤジの再会シーンにはジーンときた。劇場のあちこちからも、すすり泣きが聞こえてきた
またエンドロール(往年のエンディング曲のアレンジが素晴らしい)で流れる挿絵は、墓場鬼太郎の序盤とリンクしており、スムーズに話が繋がっているのがよくわかる。
平日昼間に関わらず、劇場はスクリーン間近の数列以外はびっしり満席。
しかも大半が女性でびっくりした。
よく知らなかったが、鬼太郎父と水木の声優さんが人気がある方のようで、ファンの人たちだったのか…。
真横の女性が度々スマホをチェックするので、その度に光が漏れて参った…。