時代背景は戦後なのに今の時代にマッチした作品になっていて、突飛な世界観のはずなのに心情描写にリアリティがあって、ゆるい気持ちで見てみたら思いの外ぐっと引き込まれた。
墓場鬼太郎の漫画は読んだことがあるけど、こんな風に繋がっていくんだなという所もよかった。
水木さんのエッセイも読んだことがあって、やっぱり戦争体験が強く影響を残していて作品にもその悲痛さが出ていた。人のどうしようもなさ、愚かさ、悲しみを描きながら、未来への希望も描きながら、しかしままならなさも描く。
無責任に希望だけを描かなかった所も、今この時代にこの映画を作った意志みたいなものを感じた。