前半はどうしようもないクズ人間の主人公にただひたすらイライラを重ねるだけだったんだけど、だんだんと主人公に自分が重なってくるところがあって、気がつけば主人公のクズなりな葛藤に心打たれて泣いていた。
三浦監督が、この映画は逃げて逃げて逃げ続ける男の話って言っていたけど、その通りの映画。
どんなに屈強な人間でも逃げたい瞬間があって、その場面に出くわした時その人の人間性が炙り出されるんだなぁと。
終盤の主人公菅原のクソダサい泣きながらのセリフには、心にグサッと響いてこびりついた。
普段はアイドルとしてかっこよく活躍している藤ヶ谷太輔さんが、菅原を演じるからこそとてもとてもいい意味でクソダサくてクズな男になるんだろうなぁって思った。