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インフェルノ・ビロウ
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『インフェルノ・ビロウ』に投稿された感想・評価

4.0
大型炭坑で火災が発生し、270名の炭鉱夫が閉じ込められてしまう。地上に避難した男達は地下900mに取り残された仲間を脱出させようと決死の救出を試みる…というストーリー。
1956年にベルギーのマルシネル炭鉱で起こった炭鉱火災事故を映像化したパニック作品です。
実際に怒った大惨事の映画化ですが、序盤は事故の10日前から始まり、炭鉱夫たちのそれぞれの家庭や人間描写が描かれていきます。奥さんが浮気してて、それが事故前日に分かって修羅場ったり、浮気相手が妊娠したことが分かった日に、離れて暮らしてた奥さんがサプライズで会いに来て修羅場になったりと、色恋でのあれこれが多いのは登場人物の殆どがイタリアなのが関係してるのかな(笑)主人公格は元ボクサーで、列車で乗り合わせた男が列車に乗り遅れて、置いていった荷物から身分証や紹介状でその男に成りすまして炭鉱で働くアントニーノだと思いますが、他の炭鉱夫たちも同じ分量で描かれるので、皆が主人公の群像劇という感じですね。
事故が起きる10日前の時点で、炭鉱の設備に不備があり、現場監督等から危険を指摘されていたにもかかわらず、もうすぐ廃鉱になるからと整備する事無くそのままほっておくずさんな管理体制のせいで大惨事が発生するというのは現代にも通ずるものがありますね。
中盤で、リフトに連結せずに乗せた貨車がケーブルに触れて切断したことから火災が発生しますが、炎が生き物のように坑道内を走って燃え広がっていく様や、炭鉱夫たちが火だるまになる姿、あちこちに炎が広がる坑道内を炭鉱夫が逃げ回る所は、特撮も力入れてあって迫力ありました。何とかリフトに逃げ込んで上昇する炭鉱夫たちが、炎に包まれたエリアを通過するときに炎がリフトに吹きかかってくる所も迫力ありましたし、そこから火に包まれた仲間の姿を見る所も何とも言えない悲惨さがありましたね。
エレベーターシャフト内を登って脱出しようとしていた鉱夫の上に救助隊を乗せたリフトが下りてくる所はハラハラしましたし、何とか上昇するリフトの下にしがみついて助けを呼び、救助隊が引き上げようとするも力尽きて落ちていく姿には「ああ…」と暗澹たる気持ちにさせられますし、消防隊が消火しようとシャフトに放水したことで、同じくシャフト登って脱出しようとしていた鉱夫達が水の勢いに負けて次々落下していく所は、救助のはずが死へ追いやっていく皮肉さを感じました。次々と落下した鉱夫達を飲み込んでいく真っ赤に燃えたシャフトの四角い穴は正しく地獄の入り口に見えましたね。
事故の知らせを受けて炭鉱の入り口まで駆け付けた家族たちの姿や、仲間を救うため地獄と化した炭鉱に入っていく男達の姿もじっくり描かれています。炭鉱内よりこっちの方が描写が多かった気がしますね。社長は事前に危険性知っていたけど対策取りませんでしたが、事故が起きてからは命がけで救助に乗り出してましたし、自分の責任の大きさも自覚してましたし悪い人ではなかったな。オーナーなどの上層部はクソだったけど。奥さんと愛人が同じ場に居合わせることになったり、愛人と旅立とうとしていたけど、事故の知らせを聞いて現場に駆け付ける奥さんなどの描写もしっかり描いてましたし、何時もバーに父親を迎えに行っていた幼い少女が「パパを迎えに来るのが私の役目だから」と事故現場に来るシーンは胸が詰まりますね。その後、遺体が次々運ばれてくる中で父親の遺体も運ばれてきた時の少女のシーンはもう…
序盤で人物描写はありますが、炭鉱内で事故が発生してからは皆同じ作業服で顔も煤で黒くなってるので誰が誰か分からなくなる所はあります。それでも、炎の中で逃げ惑い、若い仲間が火傷などで倒れていく姿を見て心が折れてその場に残る者、死にたくないと必死で壁を掘ったり、覚悟を決めて妻へのメモを書いたりしながら次々倒れていく炭鉱夫たちの姿や、彼らを助ける為に危険を顧みず地獄へと突入していく鉱夫仲間の姿も見応えありました。
結局、270名の中で生還できたのはたった6人、最後の生存者が運ばれた後、無言の帰還を果たした彼らの元へ嘆き悲しみながら駆け寄る家族たちの姿には涙しました。生存者二人の奥さんと恋人が他の家族に申し訳なさそうにする姿も印象に残りました。
結局、会社側の責任は問われず、彼らは運が悪かったですまされたというのが何とも…運が悪かったで済ますにはあまりにも多くの犠牲が出ました。最後のアントニーノの「人間の命の値段はいくらなのだろうか」という台詞が胸に刺さります。
事実をもとにしているだけに凄く重い内容ですが、人間ドラマや特撮もしっかり描いていて見応えはある作品でした。