冒頭からナレーションがBGMとぶつかってて何言ってんのかわかんねえしボソボソ喋ってるせいなのか整音のせいなのか台詞もぜんぜん聞き取れねえ。どうやらムショ帰りの男がヤクザから足を洗ってカタギになりたいがそう穏便には行かず…って話らしいが、その話の筋も辛うじて聞き取れたナレーションとテロップで得た情報なのでもう小説でやればいいんじゃね？と思った。映像で何かを表現しようとする意志を感じない。ひたすら観客に不親切な作りで2時間ずっと公開オナニー見せられてる気分。
細部に至ってもまるでなってない、「やくざとかべんちゃーきぎょうって、こんなかんじなんだろうなあ！」みたいな素人の想像で作っちゃったのだろう、圧倒的取材不足を感じる。とりあえず「重体」で病院に搬送された奴が普通に立って屋上で電話してるシーンがあったが、「重体」の定義くらい調べてくれや。その辺のリアリティもろくに担保されてないのに「これが現代日本の犯罪の"リアル"だ」なんて片腹痛いわ！
だいたいそんな感じ。有名な俳優を起用してないことは事前に知っていたが、それにしたって誰が何をやってどうなったのかがぜんぜんわからんままエンドロールを迎えたので久々に金返せと言いたくなった。
