チッコーネ

よい子の殺人犯のチッコーネのレビュー・感想・評価

よい子の殺人犯(2018年製作の映画)
2.0
「台湾の新進気鋭の作品かな」と期待したのだが、いまひとつ。
多くのエピソードが盛り込まれているのだが、しっかりとまとめ上げる集中力が足りない。

「主人公の母は亀を使って何をしている?」、「主人公のマドンナの放火魔的な異常性格の源は?」、「主人公の祖父が最後に着ぐるみを着るのはなぜ?」、「主人公はバイト先のレジから金を盗んだのか?」、「主人公が叔父の財布を盗って、なぜ追及されない?」などなど…。
できる人はキャリアの浅いうちからバシッと筋を通してくるので、この監督が今後、大化けする可能性は薄そう。
また特に前半は手持ちカメラのクローズショットが多くて、目が疲れた。

それにしても「幼児向けアニメを、大の大人が偏愛する」という一部の日本文化に、迎合する気ゼロな私のような人間にとっては、キツい内容。
アジアに限らず、欧米にも退行化に同調する人々が増加中なのは「本当に不気味、世も末で嘆かわしい」。