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ガザ・サーフ・クラブのmamのネタバレレビュー・内容・結末

ガザ・サーフ・クラブ(2016年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

迫力のあるイイ波っぽいガザの海でサーフィンに興じる若者たち。紛争の絶えない閉じ込められた空間で未来への希望など持てず、それでも海に来れば自由を感じられると。波乗りの合間にはお祈りも欠かさずに。イブラヒームは友人のいるハワイでサーフィンをするという夢を叶え、自由で平和な世界を謳歌する。

女の子にもサーフィンを教えているお父さん家族。小さい頃は良くても少女になると海には出られない。サーフィンがしたくても躊躇してた少女を海に連れ出し、髪を帽子で隠しても隠さなくてもいい、自由にしろというお父さん素敵すぎる。

ガザサーファーの先駆け漁師さんは苦労してボードを手に入れ、今は若者に教えたりしてる。海では遠くまで漁に出られないのでイワシなどの小さな魚しか獲れないと嘆く。

この頃のガザは紛争でズタボロに破壊された地区もあるけれど、綺麗に舗装された道や高いビルもあったりする。驚くことに小さいけれどジェットコースターもある遊園地まである。夜はダンスで楽しむ男性たちの姿も(もちろん女性はいないので男ばかりで楽しいのかしらとは思うけれど...)

ラストにはガザの海とハワイの海が対比のように交互に映し出され、同じ海でつながっているのにな...自由に行き来のできない、抜け出せないガザの人々の苦しみを見せられているようで切なかった。

2024年の今、みんなは無事だろうか...。

2024-92
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