たーぼー

うみべの女の子のたーぼーのレビュー・感想・評価

うみべの女の子(2021年製作の映画)
5.0
「ねぇ、磯部 してもしても何か足りない気がするのはなんでだと思う」
思春期の男女の恋と性を描いた青春ドラマ
すれ違いながら壊れそうな心情を生々しく、そして切実に表現されていました。
拗らせてズレていく2人は過去に縛られながら、愛と性に溺れる。どれだけ体を重ねても心の距離が遠のいていく。
汗と涙が纏わりつくのに渇いている。 10代のうちにこんなノスタルジー感じることはなかったな。

主演2人だからこそ完成された作品。その演技力には脱帽せざるを得ない。爽やかの裏側にある青春映画を観たい時はぜひ。

「この街には真夏になってもあまり賑うことのない小さな浜辺があって自分はその浜辺を何かを探しながら歩くのが好きだった。
しけた花火とか、昆布とか、風に飛ばされた誰かの帽子とか。
大抵期待したものは見つからないし、もしかしたら初めから何も期待なんてしてなかったのかもしれないけれど」
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