原題「Last Film Show」
邦題「エンドロールのつづき」
最後まで鑑賞して邦題が良いな、深いな、この映画の本質を言い当ててるなー、と邦題を担当した方に賛辞を送りたくなりました。
少年と映写技師の話から「ニュー・シネマ・パラダイス」を彷彿とさせますが、あちらよりドラマっぽさがないというか、あまりしんみりとならないのは、そこが見せ所じゃないからという製作の意図か、バサっと切っていく編集で伝わってきますね。
主演の子がただ大人しいだけではなく、フィルム缶を叩き壊したり、映画館の看板を蹴ったり、感情に任せてモノにあたるなんて感情的なのも好感が持てました。
そりゃそうだよね。あれが人間ってもんだ。
あとはなんと言ってもお母さんの料理が美味しそうなこと。
出来上がったものはもちろん、作っている過程が良くて、いろんなスパイスやらベジタブルなどが料理として完成していく様がそれなりの尺で描かれるので、おそらくフード映画としての狙いもあったのでしょう。
鑑賞中ほんとにお腹が空きましたよ。
わりと淡々と進む話の中で、ラストの家族まわりの決断や物語に涙してしまいました。